11月勉強会「土屋 賢司先生症例100本ノック第4回 PART5」「磁性アタッチメントを選択肢の一つに −症例選択とその臨床手順」

<Web動画研修>
研修名:土屋 賢司先生症例100本ノック 第4回 PART5
講師:土屋 賢司 先生

今回は 若手歯科医師からの様々な症例に対して、土屋賢治先生のご経験をふまえた診査・診断の重要性やポイントについての詳説を視聴し、いかなる症例に対しても「一口腔一単位を基本とする」という考えと、いかに咬合のバランスが大事かということを再確認しました。
咬合が崩れていくことによって、歯周病の増悪や咬合性外傷を発症していきます。犬歯誘導を目指されている多くの若手歯科医師の症例を見ていく中で、犬歯誘導の重要性は非常に勉強になりました。

<Web動画研修>
研修名:磁性アタッチメント を選択肢の一つに −症例選択とその臨床手順
講 師:笠間 慎太郎 先生

保険診療に導入された磁性アタッチメント義歯ですが、正直まだ経験症例が少なく、治療法として選択する上でどういう症例が適しているのか?また、どういった手順で作製していくのか?ということを再確認できました。
磁性アタッチメント義歯は、審美性をよくできたり、粘膜支持以上に加圧負担に耐えられる歯根膜支持を獲得できたりするということで、元々自費治療だったものが保険適用となり、患者様の治療の幅が広がったことはほんとに喜ばしいことです。
この磁性アタッチメント義歯は、支台歯をもとに磁石構造体・キーパー・根面板から構成されています。
特に支台歯に関しては注意が必要で、前歯に関しては根面板が非常に回転しやいので形成時には回転防止溝をつけることが忘れないようにすることの大切さがわかりました。そしてこの回転防止溝の形態も、多数歯に近似したアタッチメントを合着する際には、方向性の把握する上での目印にもできるということがわかりました。
いかなる症例でも本治療法が選択できるわけではなく、クリアランスの問題として、支台歯から咬合接触点までで最低7mm以上を確保できるかが重要になってきます。こうした最低限のクリアランスを確保しておかないとトラブルにつながってしまいます。また、MRIのアーチファアクトの問題もまだまだ問題があるようで、特に有病者に対しては、患っている疾患を把握した上で、本治療法のメリット・デメリットを理解しながら治療に繋げる必要性を感じました。        

担当歯科医師 川元 潤一郎