1月勉強会「高齢患者様の食事サポートにおける歯科医療」
講師:押村 憲昭先生
最近の歯科医療は、単に歯の治療に留まらず、予防と高齢患者様の食事能力の評価と支援にも重点を置いています。歯科治療では、外来と訪問診療の両方で、患者様の状況に応じたアプローチが必要です。外来では噛む能力の回復と維持が重視されますが、訪問診療では患者様の全身状態と治療環境に配慮し、食事能力の維持に焦点を当てます。
入院患者様の退院後の栄養管理も重要で、多職種が連携することが不可欠です。摂食・嚥下機能に問題がある場合、耳鼻咽喉科との連携を含めた歯科医師の役割が強調されます。
また、高齢者のフレイル対策として、適切な食事摂取と栄養管理が重要です。
残存歯数と食事の関係性についても議論がありました。残存歯が少ないと、咀嚼回数が減り、エネルギー消費の減少や過食傾向につながることが示されています。適切な歯科治療と栄養指導のバランスが重要であるとの考えを講師は強調しました。
この勉強会を通じて、単に口内の問題を治療するだけでなく、患者様の全体的な健康管理にも焦点を当てる必要性を改めて認識しました。
研修歯科医師 古堅 育男