10月勉強会「全身疾患をもつ高齢者のための痛みを抑える局所麻酔」
Web動画研修
研修名:全身疾患をもつ高齢者の局所麻酔|できるだけ痛みを与えない局所麻酔のコツ
講 師:大渡 凡人 先生
先日、10月の勉強会が開催され、「全身疾患を持つ高齢者に対する局所麻酔」について学びました。高齢化が進む現代において、歯科医療の現場でも高齢の患者様を診る機会が増えています。当院では訪問診療にも力を入れているため、その頻度はさらに高くなっています。また、一般的に年齢を重ねるにつれて何かしらの病気を患うことが多く、「全身疾患を持つ高齢者」を診る機会も増えているのが現状です。
こうした患者様に対して、歯科治療では局所麻酔がさまざまな場面で行われます。その際、「可能な限り少量で行う」「針の刺入時の痛みは避けられない」といった認識が一般的です。しかし、理想的な局所麻酔は、刺入時の痛みを最小限に抑え、処置中に痛みを感じさせない、つまり麻酔が十分に効いていることが求められます。
また、薬剤を投与する以上、まれにアレルギー反応やアナフィラキシーなどの重篤な副作用が発生することがあります。これらの症状が血管迷走神経性失神や過換気症候群と誤認されることもあるため、麻酔時には精神的ストレスや痛みをできる限り軽減する技術が求められます。適切な局所麻酔の手技を身につけ、リスクを抑え、患者様が安心して治療を受けられる環境を整えることの重要性を改めて感じました。
患者様が安心して治療を受けられるよう、今後も努めてまいりたいと思います。
研修歯科医師 宮脇 正人